臨床検査 血液検査

血液検査 ~血小板の異常~

今回は血小板異常についてざっくり説明します。

オススメ本

🍎出血性素因

血小板減少 (≦10万)特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病(ITP)
続発性血小板減少
血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)
溶血性尿毒症症候群
ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)
先天性血小板異常メイ・ヘグリン異常
ベルナール・スーリエ症候群
ウィスコット・オールドリッチ症候群
血小板無力症
血小板増多症:本態性血小板血症(ET)

🍎血小板減少

<特発性血小板減少性紫斑病(ITP>

血小板関連IgG;PAIgG(GPⅡb/Ⅲaに対する血小板抗体)

・急性型:小児に多く、発症前にウイルス感染症を伴う例が多い

 慢性型:免疫抑制療法、摘脾

・二次性ITP:合併する疾患(SLE、HIV感染など)や薬剤に起因

 ⇒H.pylori(除菌療法で対処)

H,pyloroに対する抗体とPAIgGが類似しているため!

ポイント

末梢血:巨大血小板RBCやWBCは変化なし

骨髄:巨核球が正常~増加

・出血時間延長、凝固検査正常

・Rumpel-Leede現象(+)

エバンス症候群:ITP+自己免疫性溶血性貧血

<続発性血小板減少>

急性白血病、MDS、再生不良性貧血、肝硬変、脾臓機能亢進症などがあって起こる。

<血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)>

VWF切断酵素(ADAMTS13)活性が著減

 ⇒超高分子量VWFマルチマーが出現

 ⇒細小動脈血栓形成(血小板過剰凝集)

 ⇒そこに赤血球が衝突するため破砕される

VWFは単量体蛋白(モノマー)が重合し、いろいろな分子量のマルチマーとして存在。
それをADAMTS13で切る!

補足

血栓性微小血管症(細血管障害性溶血性貧血)

TTP ②HUS ③DIC

▶破砕赤血球を認める!

▶DICのみ凝固・線溶系が上昇

▶5徴

 ①血小板減少症

 ②溶血性貧血:破砕赤血球

 ③腎機能障害

 ④発熱

 ⑤動揺性精神神経症状

<溶血性尿毒症症候群(HUS)>

病原性大腸菌感染(O-157)に起因する

▶3徴候

 ①血小板減少症

 ②溶血性貧血

 ③腎機能障害

<ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)>

・抗凝固薬として用いられるヘパリンが逆に血栓形成を惹起する重大な副作用

・ヘパリン中和物質である血小板第4因子(PF4)HIT抗体の産生

・血小板減少、動静脈血栓症

🍎先天性血小板機能異常

<メイ・ヘグリン異常>

血小板膜糖蛋白GPⅠb/Ⅸの欠損、分子異常

・リストセチン凝集能(血小板粘着能)低下

ポイント

①巨大血小板

②好中球デーレ様小体

③血小板減少

<ベルナール・スーリエ症候群>

常染色体劣性遺伝

GPⅠb/Ⅸ/Ⅴ欠損

・リストセチン凝集×

・VWFを介しての血管内皮下への粘着が不可能

ポイント

①巨大血小板

②血小板減少

<ウィスコット・オールドリッチ症候群>

・微小(小型)血小板

<血小板無力症>

常染色体劣性遺伝

GPⅡb/Ⅲa欠損

 ⇒凝集能に欠陥

・血餅の収縮が悪い

・リストセチンだけ正常

🍎血小板増加症

・一過性:外傷後、急性出血後、摘脾後など

・慢性:CML、真性多血症

本態性血小板血症(ET)

・腫瘍性増殖:巨核球系の細胞が著増

       ⇒血小板のみが増加(RBC、WBCは正常)

・血小板↑↑↑、大小不同、細胞質に顆粒が多いものもある

 血小板凝集塊を多数認める

・JAK2遺伝子(+)35%くらい

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