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血液検査 ~成熟過程~

今回は、好中球や赤血球になるまでの過程の細胞について、その特徴をざっくり説明します。

オススメ本

🍎顆粒球系細胞

骨髄芽球 → 前骨髄球 → 骨髄球 → 後骨髄球 → 桿状核球 → 分葉核球

骨髄芽球N/C大
核:類円形
核網:網状繊細(きめ細かく均一)
核小体あり
細胞質:青みが強い(スカイブルー)
前骨髄球核:偏在性
核網:やや粗荒(ややゴツゴツ、ムラあり)
核周明庭(ゴルジ野)
細胞質:顆粒あり(アズール顆粒)
骨髄球核:類円形
核網:粗荒(ムラがある)
核小体なし
細胞質:青み、グレー、ピンク色
二次顆粒出現(アズール顆粒も残存)
後骨髄球核がくびれる(腎形、そら豆形、馬蹄形)
※長径と短径の比=3:1未満
二次顆粒(アズール顆粒なし)
桿状核球さらにしっかり核がくびれている
帯状、ウインナーソーセージ状

🍎赤芽球系細胞

前赤芽球 → 塩基性赤芽球 → 多染性赤芽球 → 正染性赤芽球 → 網赤血球 → 赤血球

赤芽球系の核はだいたい中心性で細胞質が狭いのがポイント

前赤芽球核網:顆粒状繊細(きめ細かく均一、つぶつぶ感)
核小体あり
細胞質:濃青色(マリンブルー)
塩基性赤芽球赤血球の1.5倍くらいの大きさ
核網:やや粗荒
核小体あり
細胞質:青色
多染性赤芽球核網:粗荒
細胞質:グレー
正染性赤芽球核:真っ黒でべたっとしている
核内構造が分からない
細胞質:赤血球と同じ色

顆粒球系・赤芽球系・巨核球系の詳細はこちら

血液検査 ~凝固・線溶系の異常~

2023/8/16

🍎PT・APTTの凝固異常による疾患  PT正常異常APTT正常血小板異常 ⅩⅢ因子異常外因系凝固因子(Ⅶ)異常 ビタミンK欠乏 フィブリノゲン活性減少異常内因系凝固因子(Ⅷ、Ⅸ、Ⅺ、Ⅻ)異 ...

血液検査 ~凝固・線溶~

2023/8/16

凝固・線溶検査は苦手な方も多いと思います。まずはざっくり把握しましょう。 オススメ本 リンク 🍎凝固因子 主に肝臓で産生されます。 因子慣用名生成産物Ⅰフィブリノゲンフィブリントロンビンが作用するとフ ...

血液検査 ~血小板の異常~

2023/8/10

今回は血小板異常についてざっくり説明します。 オススメ本 リンク 🍎出血性素因 血小板減少 (≦10万)特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病(ITP)続発性血小板減少血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)溶 ...

血液検査 ~白血球系疾患~

2023/8/10

今回は白血球系疾患についてざっくり説明します。 オススメ本 リンク こちらも形態が詳しく記載されていてオススメです↓↓ リンク 🍎白血球・リンパ球形態異常 <顆粒球系> ▶中毒性顆粒 成熟が短縮してい ...

血液検査 ~溶血性貧血~

2023/8/10

今回は赤血球系疾患のなかの溶血性貧血について説明します。 リンク 🍎溶血性貧血とは 造血機能自体に障害はなく、赤血球の寿命が短縮し壊れやすく(溶血)なったことで起こる貧血の総称。 骨髄では貧血の状態を ...

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